街灯

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死に向かう気持ちはどんなだろう【クラブ・スーサイド】

死に向かう気持ちはどんなだろう。

ゲーム『クラブ・スーサイド』を一部クリアしたのでその感想を残しておく。

 

このゲームは、死にたい人が集まる同好会の話。

主人公は死にたいと思ってこの同好会に参加するが、

「本当に」死にたい人たちを前に自分の気持ちが偽りだということに気づく。

しかし、一度参加してしまった同好会。

参加者のことも気になるし、まずもって「やっぱ止めます」なんて言えない。

そこで主人公は誰か一人を選んでその人物について知ることから始める。

 

5人中2人クリアしたところで、一度思ったことを書いておく。

 

私は数年前に友人を亡くして以来、

取りつかれたようにあの日から動けないでいる。

年齢を重ねるだけで、あの時から時間が動いていないような、そんな感覚。

友人は事故死か自殺か、いまだに分からないまま。

ただいつもと様子が違ったということだけは分かっている。

誰も何も明らかにしないし、明らかにならないが、

おそらくそういうことだということは認識している。

 

このゲームの登場人物たちは他人から見れば本当に大層な理由でなくても、

それぞれにとっては大層な理由で死を考えている。

たまに自殺のニュースがあると、「そのくらいで」という人がいるが、

そのくらいがその人にとってはそのくらいではないんだと思う。

 

 

ゲームでは登場人物たちを「助ける」ことができる。

実際にはそれが助けになっているのかどうなのかは難しい。

死にたいと思う人を助けたとして、それは主人公に依存させているだけで

主人公が裏切った瞬間にまた同じことの繰り返しになってしまうのではないか。

そう思うこともあった。

 

それでも、ゲームみたいに時間を戻せるなら、私はあの子と出会った頃にまで戻りたい。

出会ったのも丁度今くらいの時期だったか、もう少し前だったかもしれない。

そして亡くなったのも今の時期だった。

もっと話せる時間を取ればよかった。

もっと誘われたときに遊びに行けばよかった。

もっとこっちから何でも話したり相談したりすればよかった。

もっと信頼される人になれたらよかった。

そして私は、またゲームをリセットしてはじめからスタートする。

本当に私は歳だけ取ってしまった。